エネルギー環境講演会
■「環境とエネルギーを考える講演会」
『気象から考える地球環境・エネルギー』
講師 : 天達 武史 氏(気象予報士)
日 時 | 2017年6月4日(日)13:30〜15:00 |
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場 所 | ホテルグランテラス富山 |
参加者 | 284名 |
講演内容
「環境とエネルギーを考える講演会」を開催しました。会員のほか一般の方も含めて284名が参加しました。
講演会を始めるにあたり、政岡会長が「私たちの生活をとりまくエネルギーの問題は、刻々と変化しており、私たち一人ひとりが、環境やエネギールについて考え、理解を深め、判断し、行動していくことが大切だと思っております。本日の講演会が、これからの環境とエネルギーについて考える、きっかけとなればと思います」と、挨拶を行いました。
講演で、天達さんは、豪雨や台風などの取材を通して実感された気象の変化や災害などによる生活への影響について、その背景には、地球の平均気温の上昇、海水温の上昇があると話され、130年前と比べ、平均気温が0.85℃高くなったことを人間の体温に例えて説明されました。ペットボトルの水を海にみたてた「地球温暖化はどうなるのか」の実験では、海は二酸化炭素を吸収してくれるが、その能力に限界があるため、限界を超えると吸収できず、地球温暖化が更に進むと解説されました。会場のお子さんが天達さんの実験を手伝い、一層、楽しい実験となりました。
つづいて、「2100年未来の天気予報」と題して、地球温暖化が進んだ場合、富山県をはじめ日本の各地で40度を超える最高気温が多発することや真夏日が数か月にもなること、農作物が育ちにくいことなどを紹介され、温室効果ガスを減らす緩和策とともに温暖化の悪影響に備える適応策が必要であることを説明されました。
温室効果ガスを減らす一例として、太陽光、風力など自然エネルギーを使うことを挙げられ、一方、エネルギーを安定して使うには自然エネルギーだけで暮らしていくことは現実的に無理で、原子力発電や火力発電もあわせたエネルギーミックスの考え方が大事であると話されました。
また、自分たちがすぐに取り組める、徒歩や自転車を使うこと、打ち水(水)や扇風機(風)を使った暑さ対策、エコクッキングなどを紹介されました。
講演のしめくくりに、気象の変化に適応するためには、最新の気象情報を確認し、大雨や暑さから身を守ることが大切だと呼びかけられました。
天達さんの親しみやすい笑顔とテンポのよいトークに一時間半があっという間でした。講演を通じて、気象と環境の結びつきに気付くことができ、今後、自分たちができることを考える良い機会になりました。
政岡利恵会長のあいさつ
天達武史さん講演の様子
ステージ上で実験
VOICE
〜講演会に参加された方の声〜
- 実験やクイズ、シミュレーションを通して、今から50年くらい先は大変なことになるとわかりました。
- 身近な話題から自然災害から身を守る話まで、分かりやすく良かった。50年後、100年後が心配で、家庭でも省エネにつとめようと思いました。
- 天達さんの楽しいトークで難しいことも、わかりやすく理解できました。
- 温暖化について、考えさせられました。