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日本のエネルギー事情

日本のエネルギー自給率はどのくらい?

エネルギー自給率とは国産エネルギーの割合のことで、日本のエネルギー自給率は9.6%しかありません。日本は石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料が国内ではほとんど採れず、海外からの輸入に頼っています。日本は世界有数のエネルギー消費国にもかかわらず、エネルギー自給率は海外諸国と比べてもとても低い水準となっています。

日本はどのような国からエネルギー資源を輸入しているの?

石油は中東から87.4%、天然ガスはアジア・オセアニアから63.2%、石炭はオーストラリアから71.6%を輸入しています。石油の主な輸入先である中東からは天然ガスも輸入しており、政治情勢の影響を受けやすい中東からの輸入依存度が高くなっています。政府は中東情勢が不安定になった場合に備えて石油を備蓄しているほか、中東諸国との関係強化を進めています。

日本ではどのようなエネルギーを利用しているの?

日本のエネルギーは海外から輸入している化石燃料に大きく依存しています。東日本大震災以降、化石燃料への依存度はさらに高まっており、化石燃料が87.4%、再生可能エネルギーが7.6%、水力が3.5%、原子力が1.4%となっています。東日本大震災後、原子力発電の停止分を火力発電で補う状態が続いており、化石燃料の利用が増えて燃料費が大幅に増加しています。

再生可能エネルギーだけでエネルギーをまかなうことはできないの?

電気の使われ方は1日のなかでも昼と夜、さらに季節によっても大きく変わります。
電気を安定して使うには、常に作る量(発電量)と使う量(消費量)を同じにする必要があります。再生可能エネルギーは二酸化炭素を出さず燃料費もかからないという長所がある一方で、季節や天候によって発電量が大きく変わるという課題があります。そのため、火力発電や水力発電などの発電量の調整が可能な電源と組み合わせて作る量(発電量)と使う量(消費量)のバランスをとることが必要です。

※再生可能エネルギーとは自然環境のなかで繰り返し起こる現象から得られるエネルギーのこと。太陽光、風力、水力、地熱などのエネルギーを活用した発電方法があります。

日本のエネルギー政策はどうなっているの?

電気はいろいろな発電方法で作られています。どの発電方法にも長所と課題があり、すべての面で優れたエネルギーはありません。国は将来を見据えたエネル ギー政策の指針として「エネルギー基本計画」を策定しました。そのなかでは、「安全性」を大前提に「安定供給・経済性・環境」を同時に達成するエネルギー・ミックスの考え方が重要であると示しています。

出典:経済産業省資源エネルギー庁「日本のエネルギー2019」